DETAIL
メドック地区四大シャトーのひとつで、ワインの女王にたとえられるボル ドーワインの中でも「ボルドーの女王」と呼ばれる、メドック地区格付第1級CH.マルゴーのセカンドです。
歴史は古く、すでに16世紀には名声を残しており、ルイ15世の寵妃マダム・デュ・バリ、マルクス主義で有名なエンゲルス、文豪ヘミングウェイなど多くの著名人を魅了し、中でも、ヘミングウェイは生まれたばかりの孫娘に「このワインのように女性らしく魅力的に育つように・・・・」と"マーゴ(マルゴーの英語読み)"という名を贈り、この娘が後に映画女優のマーゴ・ヘミングウェイになったことはよく知られているところです。
不遇な時代に翻弄される中、1977年にアンドレ・メンツェロプーロスが買収しエミル・ペイノー博士の指導のもと伝統的なワイン造りを理想とした徹底的な改革を施し、メドックワインのトップとして安定した高品質のワインを産出しています。
パヴィヨン・ルージュ・デュ・CH.マルゴーの初ヴィンテージは、1979年ですが、CH.マルゴーのセカンドとしては、1908年に初めて造られるています。
このワインは、現在シャトーが行う厳しい選別の結果として生まれており、樹齢の若い木から収穫されたブドウを選別したものか、または、グラン・ヴァンとしては品質がやや及ばないワインから造られ、醸造方法もグラン・ヴァンと同じ手法をとっています。
セカンドの中でも非常に高い品質を保ち、人気も高いワインとなっています。
格付け ボルドー・メドック地区第1級CH.マルゴーのセカンドラベル
A O C マルゴー
畑位置 マルゴー村のCH.マルゴーの所有地
畑面積 68ha
年間生産量 平均:約 20万本
平均樹齢 10〜15年の若木主体
ブドウ品種 2009ヴィンテージ:カベルネ・ソーヴィニョン67% メルロ29% プティ・ヴェルド4%
※平均:カベルネ・ソーヴィニョン、メルロ、カベルネ・フラン、プティ・ヴェルド
(比率はその年のグラン・ヴァン、CH.マルゴーに影響)
収 穫 全て手摘み(2009/10/14収穫終了)
醗 酵 醸造方法もグラン・ヴァンと同じで、オークの新樽で熟成し、CH.マルゴーよりも3〜4ヶ月早く瓶詰され、CH.マルゴーよりも早く熟成する。
熟 成
諸処理 卵白による清澄処理されるが、過処理なし
タイプ 赤のフルボディ
特 徴 ファーストのCH.マルゴーに比べると軽めの感じで早飲みのタイプだが、気品や重厚さ、エレガントさなど魅力は充分に備えた見事なバランスのスタイルで、とても品質の安定したワイン。
料理
チーズ 牛のヒレ肉の網焼きバターソースや赤ワインソース、牛赤身肉のカツレツなどが合う。
チーズでは、白カビソフトタイプのカマンベール、ウォッシュタイプ・ソフトのポンレヴェックやショーム、青カビタイプのスティルトンなど。
パーカー氏評価(2010.4):91-93点
暗いルビーに紫の色を帯びていて、ブルーベリーとブラックベリーの入り混じった春の花々の大きな甘い微風のように漂い、シルクのように滑らかな質感を備え、濃厚で凝縮感がありながらも、継ぎ目のない滑らかな口当たりの、燦然たる見事なワインで、20年かそれ以上で飲むべきでしょう。
予想飲み頃は、2010年から2030年あたり。
また、ポール・ポンタリエ氏は私(試飲者:ロバート・パーカー氏)に、「シャトーでは、2009年にそうであったように、そのような水準の凝縮とタンニンを持ったことはなく、1978年にメンツェプロウス家がこのシャトーを購入して以来生産してきたいかなるワインをも上回りました。」と語り、また、ポンタリエ氏は、1996ヴィンテージがスタイル的に最も類似していると考えていますが、、2009ヴィンテージの方が1996ヴィンテージよりも著しく更に凝縮しています。
私(ロバート・パーカー氏)は、セカンドのパヴィヨン・ルージュ・デュ・CH.マルゴーを試飲して、2009ヴィンテージは、1953年と1961年を除く1950年代、1960年代に生産されたほとんど全てのCH.マルゴーよりも遥かに上質であるということを証明したので、一致しました。
スペクテーター誌評価(2010/バレル):90〜93点
ストロベリーや完熟ラズベリーの愛好的な芳香を漂わせ、重厚でコクがあり、極上のタンニンとベリー果、花々やバラの花びらの趣も備え、新鮮な余韻へ続き、調和がとれています。
シャトーコメント(2010.9):
*2009ヴィンテージ:
2009年は寒く乾燥した冬の後、4月に雨降りの寒い天気になり、そのためにかなり遅い芽吹きを引き起こし、またブドウの新芽の成長を幾分か遅らせました。
しかし、5月第1週からは気温がかなり急激に上昇して季節の標準よりも高くなりましたが、極端な高温に達することは決してなく、このことは、迅速で上出来な開花をもたらし、非常に均一に完熟したベリー果を約束しました。
これらの時期尚早に、シャトーでは現実にどんなに過酷で長いかとは少しも思いませんでしたが、それまでには干ばつが始まり、2005ヴィンテージを除いては、そこまで乾燥したヴィンテージはほとんどありませんでした。
何と、6月10日から10月14日の収穫終了までの期間、ほとんど雨が降りませんでした!
そのような乾燥した天気は、ブドウ木へ(メルロよりも干ばつの影響の少ないのでカベルネ・ソーヴィニョンも)の水分供給を調整することが可能な偉大なテロワールにとりわけ有益ですが、それにもかかわらず、より浅めで粘土質の少なめな土壌に植えらたブドウ樹のいくつかは、ブドウ果を完璧に成熟させることに苦労しました。
このような非常に乾燥した数カ月間の日中は非常に暑い日がいくらかあり、夜間はかなり冷え込み、このような対比は、特にソーヴィニョン・ブランにおいて香りの新鮮味を保持するだけでなくタンニンとアントシアニンが赤いブドウ果の果皮に凝縮することを助けました。
全ての部分は、本当に傑出したヴィンテージの2009年を造るために、徐々に上手く収まりました。
*2009’Sテイスティング:
2009年の収穫は遅い区画の完璧な成熟を待ったので、10月10日まで長引き、晴天が続いたにもかかわらず、恐らく土中の水分不足が過酷だったために、いくつかの区画では完璧な成熟が達成できたわけではありませんでした。
そこで、シャトーでは異常に大きな割合(およそ23%)の収穫を廃棄しなければならず、これらの(廃棄した)塊のいくつかは、より典型的なヴィンテージにおいてではセカンドワインのために保存しておいたかもしれませんが、2009年の可能性は畏怖の念を起こさせる程で、2009ヴィンテージは収穫量の僅か41%がパヴィヨン・ルージュになりました。
カベルネ・ソーヴィニョン67%、メルロ29%、プティ・ヴェルド4%というこれらの比率は、パヴィヨン・ルージュ2005よりも更に一層大きなの並はずれたタンニン力を備えながらも、まさに古典主義のスタイルを確実なものにします。
カベルネ・ソーヴィニョンの高い使用比率は適度なアルコール度数(13.4%)の保持を助けますが、しかしながら、2009ヴィンテージの真の偉大さは、それらの凝縮したタンニンが如何にして驚くべきほどの素晴らしい柔らかさと繊細さを与えられたかどうかにあります。
シャトーでは、それほどまでに素晴らしいバランスは知りませんでした。
参考までに:ファーストのCH.マルゴー2009評価
*WA:98〜100点 / *WS:96点